モダン・ジャズ・カルテット ポギーとベス

モダン・ジャズ・カルテットは、1951年から長年に渡って活躍していた、アメリカのジャズバンドです。
しかしその音楽は、スウィング・ジャズと呼ばれるようなビッグバンドのエンターテイメント性の強い音楽でもなく、ハードバップといわれるジャズの見事なアドリブプレイを熱く聴かせるものでも、デートコースのジャズバーで聴かれるようなスタンダードでオーソドクスなジャズでもなく、まるでクラシックの室内楽のような音楽を奏でるバンドでした。
ドラムはいますが、派手に叩く事はまずなく、ブラシでささやくように演奏して、実に上品です。
このアルバムは、ジャズの作曲家としても知られるジョージ・ガーシュウィンが書いた有名な舞台音楽「ポギーとベス」の音楽を、モダン・ジャズ・カルテットが室内楽風にアレンジして演奏したものです。
このアレンジが実に斬新で素晴らしく、音楽の中にすぐに引き込まれてしまいました。
たとえば、ポギーとべスの音楽の中でもとくに有名な曲である「サマータイム」は、最初に同じフレーズがずっと繰り返され、その中からゆっくりとあの有名なメロディが出てきます。
他の曲のアレンジも実に凝っていて、まるでバッハの音楽を聴いているかのようなアレンジの曲や、ジャズバンドらしくインプロヴィゼーションを要所に挟んだ曲など、これが本当にジャズなのかというほどにモダンなアレンジがアルバム全体に施されていました。
クラシックのアンサンブルとジャズがクールに融合した、素敵なアルバムです。